キヨスイ(@kiyosui_goraku)です。
クロスゲームのアニメをHuluで観ています。
久しぶりにあだち充さんの作品に触れたので、思うところをバシバシ書いていこうかと。
殺すのが上手すぎる...
「殺す」と言えば、代表作品がタッチ。
和也を殺すというまさかの展開を作って当時、編集部で問題視されるほどの劇的な展開でした。
そのおかげで、タッチは名作入り。
クロスゲームでも、「殺す」が発動しています。
今回は、主人公「光(こう)」の幼馴染みである「若葉」を殺します。しかもサクッと殺す。
彼女が死ぬことでクロスゲームのストーリーが成り立っていると言っても過言ではない。
小学生時代に若葉は、キャンプ場の事故によって死にます。そのまま中学、高校と時代は流れて、光は野球を始めるわけですが...
いっつも背景に死んだ若葉がいるんですよね。いなくなっても若葉が中心でストーリーが回っていく。
視聴者が忘れそうになる瞬間に若葉を出す。この繰り返しで話を進めていきます。
タッチの和也の時より、エゲツないくらい死というものを武器にストーリーを進めていくんですよ。
さすが、あだち充先生...
殺すのが秀逸すぎます....
ユーモアあるセリフ。
あだち充先生の武器として「殺す」の次に強力な武器でもある「ユーモアあるセリフ」
いつでも、登場人物たちはユーモアあるセリフを余裕を持って発言してくれる。
誰一人として、視聴者(読者)側に怒っているという感覚を持たせないんですよね。
全登場人物が達観していて、人生を楽しんでいる感すら覚えます。
だから、絵が一緒でも作品に飽きがこないとも言えるんですよね。
何か問題が起きてもユーモアあるセリフで、ひらりとかわしていく登場人物たち。
聞いていて爽快だし、僕もあのくらいユーモアがあって言い返すことができたら、どんなに人生が楽か...
と毎回見ていて、思わされますね。
争いごとが争いごとに見えない世界。
野球というスポーツを舞台にしているので、争いごとは必ず起きるんですけど。
起きても争いごとに思えない。現実だったら、大事件じゃないっすか?ってレベルの争いごと起きるけど。
登場人物たちはそんな感じは全く感じさせないんです。
この演出の仕方がいつも好きでして。
どこか「こんなこと大したことないよね」って言われているような気がしています。
監督が追い出されても、学校が乗っ取られそうになっても、全然大丈夫。
全く、争いごとに見えないんですよね。
なんだろう、これっていっつも不思議な感覚に陥っている僕です。
配役が同じでも飽きない。
主人公はいつも緩い性格。
ライバルはいつも硬派な性格。
キャッチャーはいつも主人公の味方。
お調子者は一人はいる。
太っている気の優しいキャラがいる。
ヒロインはいつもマドンナ。
あだち充先生の作品で必ずと言ってもいいほど出てくる配役。
この配役、何回見た?ってレベルなんですけど全然飽きない。なぜかは僕の中では答えが出ていない。
「ユーモアあるセリフ」でフォローされているのか。
「殺す」が発動してフォローされているのか。
わからないけど、この毎回ありきたりな配役にどこか安心感すら覚える。
タッチの時だってそうだし、H2の時だってそうだし、KATSU!の時もそう。
今回のクロスゲームも同じ。
本当に不思議な作品です。
トドメは恋愛ですよね。
最後にいつも思っていくのは、恋愛。
「トドメだ!」と言わんばかり、出してきます。ずっと伏線を張っているんですけどね。
こんな恋愛は、理想の完成系だ!と思ってしまうくらいの完璧な恋愛を出してくれます。
幼馴染みという武器を使った時点で、世の男の子たちは理想にグッと近づくはず。
しかもマドンナ的な存在というね。
この恋愛をいつも日常と野球に潜めて、少しづつ焦らず進めていってくれる。
しっかりと恋敵も出してくれるという、ありえないくらいの理想的恋愛を突き出してくれます。
この恋愛部分に強く惹かれている人も多いはず。
これまた、いつも同じなんだけど飽きないんですよ。不思議。
まとめると。
ベーシックはいつも同じだんだけど、飽きない!なぜだ!?
っていうのが僕が感じたこと。
むしろ、飽きないどころか心地いいのはなぜだ!?渡る世間は鬼ばかり的なものが発動している感じすらする。
泉ピン子さんが問題を全てスルーしていたらつまらないじゃないっすか...
このつまらないじゃないっすか...ってことがあだち充先生の作品には起きない。
期待通り、予想通り、安定したものを出していってくれるんですよ。
これ飽きられるはずなんですが、飽きないんですよ。魔法かかっています。
んー不思議。あなたも良かったらクロスゲームを見て紐解いてみて。
Huluでクロスゲーム配信中です。
クロスゲームのアニメ版がHuluで配信中です。
全45話、一気に観れます!
光(こう)と青葉の似た者同士を見届けてあげてくださいね!
さらに実写版のタッチも配信中!
南ちゃん役は長澤まさみさん!まだ見たことない人はこの機会にぜひどうぞ!
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最後に
あだち充先生の作品をあなたはどう受け取っていますか?
僕はいつも毎回不思議に思いながら見ていました。一度見た方もぜひ考えながら見て欲しいですね。
それでは、また。