映画「ダンケルク」感想、ネタバレ。クリストファー・ノーランまたやってくれた!

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キヨスイ(@kiyosui_goraku)です。

 

遅れてダンケルク見てきました。

結論から言うと傑作でしたよ。クリストファー・ノーランは本当に外しませんねぇ...

 

ダンケルク 概要

▼監督

クリストファー・ノーラン

 

▼キャスト

フィン・ホワイトヘッド

トム・グリン=カーニー

ジャック・ロウデン

ハリー・スタイルズ

アナイリン・バーナード

ジェームズ・ダーシー

バリー・コーガン

ケネス・ブラナー

 

▼あらすじ

第二次世界大戦のダンケルクの戦いを描いた歴史戦争映画。

ドイツ軍のフランス侵攻の間に起こった戦闘。追い詰められた英仏軍はドイツ軍の攻勢を防ぎながら、輸送船、小型艇、駆逐艦、民間船をすべて動員して40万人の兵士たちを奇跡的にイギリス本国に脱出させた作戦。

 

40万人の兵士たちを脱出させようとするが、ドイツ軍からの空爆、魚雷によってことごとく防がれ最悪の状況に陥る英仏軍。

そんな中、奇跡を生み出したのは民間船。母国心から動き出した多くの民間船がダンケルクにたどり着く。

 

戦争歴史映画は僕は苦手です。

僕は戦争映画、歴史映画は苦手なんですよね。

クリストファー・ノーランが監督でなければ、絶対見ない作品でした。

戦争の映画で心に残っているのは、プライベートライアンのみ!あと、ブラックホークダウンもまぁまぁ良かったけど、歴史的なことに興味があまりないので、見ているのが辛いんですよ。

 

ただ、今回のダンケルク!文句無しに良い作品でした!(文句はあるけど)

 

戦争映画、歴史映画が嫌いな僕が飽きずに観れるほどの良作。

遅れての鑑賞になりましたが、映画館で観れて本当に良かった。

インセプションで後悔したので、クリストファー・ノーランの作品は必ず映画館で観ています。

 

まだ劇場でやっているので、観ていない人はぜひとも映画館へ足を運んでもらいたい。

 

セリフが少なすぎる!が伝わる。

開始直後から映画の中へ引き込まれます。

逃げるイギリス兵、撃つドイツ軍!

 

ビックリですよ。この作品。始まって10秒くらいで夢中になっている。

しかもこの間、セリフはほとんどない。映像、音だけで観客を魅了してくれます。

 

セリフが少ないのは冒頭だけじゃなく、ストーリー通してセリフが少ないです。

映像がこれだけ伝えてくれる作品は、今までなかったんじゃないか!?というくらい伝える力がすごい。

 

セリフが少ないことから、情報量も自ずと少なくなっていきますので、楽に映画を見ることができます。

 

言ってしまえば、映画自体の出来がいいから細かいことをする必要がない。

シンプルな作品に仕上がっているわけですよ。

ダンケルクの戦いをテーマにして作られたこの作品。難しく感じてしまう方も多いと思いますが、シンプルな作品に出来上がっているので誰でも楽しめるものになっています。

 

登場人物の名前はどうでもいい。

セリフだけじゃない。登場人物の名前すらハッキリしていないダンケルク。

パーソナリティーの情報がほとんどないんですよ。

全体的な背景を描くことで、全てを補完していました。登場人物の名前を終わった後に覚えている人っている?

僕はほとんど覚えていませんでしたけどね(笑)

 

40万人の兵士たちを脱出させる作戦なので、人間の数はめちゃめちゃ多い。

けど、フューチャーされる人間の数はめちゃくちゃ少ない。これによって登場人物の説明が一切なくても明確にストーリーを進められています。

 

さらにストーリーのすみ分けもしっかりできているので、観客が混乱を招くことがなかったです。

 

ここまで精密な作品づくりをしている監督ってクリストファー・ノーランくらいじゃないでしょうか。

もう、圧巻。

 

時系列が合っていく。

ダンケルクから兵士が脱出するために陸、海、空でさまざまなドラマがあります。

これ、気づいた人は気づいたと思いますが時系列が全て最初はズレているんですよ。

 

だから海のシーンになったら『DAY1』という字幕が入りました。

 

陸、海、空でダンケルクに向かうまでの時系列がクライマックスに向けてどんどん合っていく。

そしてシンクロしていくストーリー。

 

クリストファー・ノーランの魔法です。良く、こんなアイディア思いつくな...

気づいていない人もこの時系列のズレが飽きさせない要因の1つになっているのは、なんとなく受け取っているでしょう。

 

向かっている場所は同じ。

目的も同じ。

 

ただ、手段と時間が違うことからずっと同じようなシーンを見ないで済んでいます。

少しづつ目的地に近づくにつれてシンクロしていく映像。巧みな構造でした。

 

迫り来る音楽。

音楽がすごい!何がすごいかって、映像を後押しする力がハンパなかったんですよ。

FX的な効果が多かったですね。曲じゃなくて、効果音とかゾクゾクする感じで挿入してくれていました。

何かがくるときとか、迫り来る感がハンパなかったです。

 

セリフが少なくて済んでいるのは、映像と音楽がシンクロしているからこそ成り立っているものでした。

音楽がしょぼかったら、たぶん「セリフ少なくてつまらないなぁ...」にすり替わっていた可能性があります。

 

これから観る方は音にも注意して鑑賞してみてください。

 

 

ラストの伏線回収は特になし。残念。

今回残念だった唯一のポイント。伏線回収はない。

 

クリストファー・ノーランのお得意の伏線回収。

なかったんですよ...

 

実話をテーマにした映画だから、しょうがない。と言えてしまうところもありますが、ラストの衝撃!みたいなのは期待できません。

 

ここを脚色できたら、文句なしの100点満点でしたでしょう。

クリストファー・ノーランのファンであったら、どうしたって期待してしまう部分ですよね。

 

ちょっとなんだかなー感が残ってしまって終わる結末になっていました。

ここだけが残念ポイント! 

 

戦争の訴えはちょっとだけ。 

民間船でダンケルクに向かう親子についてきた子供が死んでしまいます。

無駄な犠牲が出たのはここだけです。

 

戦争はダメだ!的な訴えは特に感じ取れませんでした。

事実を素晴らしく映像化した作品という受け取りが強かったです。

訴えることより、芸術性を高めた作品ですね。

 

戦争のことを訴える作品は、邦画、洋画問わず出尽くしているので、観客も飽き飽きしているはず。

そんな中、このダンケルクの仕上がり。新しい戦争映画のポジションを定義してくれたようにも思えます。

 

戦争とは?ということでなく、ダンケルクの事実を楽しんでください。

 

最後に

期待通りの仕事をしてくれたクリストファー・ノーランでした。

今、監督の名前をバンっ!と出して集客できる監督って彼くらいじゃないかな?

スピルバーグの名前出しても「ふーん」でしょ。みんな。

 

完全に鬼才の認定されているクリストファー・ノーラン。

彼が外す映画が今後出てくるのだろうか...?

 

それでは、また。

 

クリストファー・ノーラン作品。

代表作品をピックアップしておきます。

 

メメント

 

ダークナイト

 

インセプション

 

インターステラー

 

クリストファー・ノーランを詳しく知りたい方は、こちらの記事へどうぞ。

まとめ記事:【オススメ】クリストファー・ノーランは天才的な映画監督!