キヨスイ(@kiyosui_goraku)です。
DMM.com ブロックチェーン研究室の河西さんに開発中のdApps「Quest(クエスト)」に関してインタビューさせて頂きました。
根掘り葉掘り聞いてきましたので、ぜひご覧ください!
- DMM.com ブロックチェーン研究室 河西さん
- Quest(クエスト)ってなに?
- LINE WizballやSlidoと同じじゃない?
- Questってブロックチェーン使う意味あるの?
- 実際のイベントで使ってどうだった?
- 後編に続く
DMM.com ブロックチェーン研究室 河西さん
合同会社DMM.comブロックチェーン研究室所属のDesign Strategist, UI/UXデザイナー。地域情報出版社のサービスデザインからキャリアをスタートし、フリーランスのWeb開発者やコンサルタントを経て現職。デジタルコマース事業のグロースや開発チームの組成などに携わる。ビジネス設計からテックもこなすユーティリティなデザイナーとして、DApps(分散型アプリケーション)の開発とデザインワークのチーム共業を推進。
引用:https://amzn.to/2tijULX
著書:試して学ぶ スマートコントラクト開発
Quest(クエスト)ってなに?
キヨスイ:「Quest(クエスト)はどんなdAppsですか?」
河西:「DMMブロックチェーン研究室で初めてリリースしたDAppsです。学習コミュニティーを成長させるための、クリプト報酬型のイベント運用プラットフォームとして作成しました。
コミュニティーが扱うテーマの良い質問や、ゲストやホスト側の貢献行為に応じてマイクロな報酬をクリプトで払うというものをEthereumで実現したものです。」
キヨスイ:「コミュニティー内で良い質問をすると報酬があるということですか?」
河西:「そうです、ゲストは招待された専用のトークルームで質問をおこない、その質問がホスト運営側に採用されることで報酬が発生します。」
キヨスイ:「インセンティブがあると質問の質が上がりそうですね。」
河西:「はい、ホストは良い学習テーマを発信し、ゲストはただのお客さんとして利き手側に回らず、積極的に学習テーマへの探求や議論をおこなうことでそのテーマについて深掘りすることができます。」
キヨスイ:「Questは、オフラインイベントで使うアプリですか?」
河西:「将来的には色々変わってくると思いますが、テスト段階の現時点ではオフラインのミートアップ内で使っていただいています。」
Questの画面
運営者(ホスト)が専用の部屋を作成し、この様な画面でイベント会場にいるユーザーが質問を投げかけていきます。
運営者の管理画面では、良いと思った質問にいいねをつけることができ、インセンティブを与えることができます。
▼CryptoBowlの時のルームはこちらになります
https://ropsten.questd.app/room/EE4L
LINE WizballやSlidoと同じじゃない?
キヨスイ:「LINE WizballやSlidoと似ていると思いますが、違う点ってありますか?」
河西:「Wizballはよく比べられますね。Wizballと違うところは、まずイベント時にQuestは使います。Wizballは現状だとネットでの完結になっていますので、大きく違うと思います。Questはどちらかと言うとSlidoよりですね。」
河西:「まずどんなdAppsを作っていこうか?となったときにコミュニティー形成に目をつけました。コミュニティー形成ってQ&Aとかゲスト側のアクションって大事だよねという議論になってQuestの案が出てきました。」
キヨスイ:「なるほどですね、それでSlidoによったという感じに...?」
河西:「はい。ただ、最終的なビジョンがSlidoとは違いがあると考えています。最初に提供した機能がQ&Aなだけで。
やりたいことが、良質なQ&Aが、学びのコミュニティーをグロースさせるというところなので、今後コミュニティーに対しての貢献度や能動的なアクションに対してインセンティブを付けるところを目指していきたいです。」
キヨスイ:「例えばどんなものですか?」
河西:「例えば、アンケートに答えることや、何かを発表するなどの学びに繋がる行動、コミュニティーの成長に応じた貢献的な行為に対して報酬を付けていきたいと考えています。」
キヨスイ:「そこまで聞くと、かなり差別化がされてきますね。」
河西:「はい、Q&Aサービスはひとつの要と考えていただいて、拡張性があるものと思って頂けると幸いです。」
Questってブロックチェーン使う意味あるの?
キヨスイ:「ただ、これってブロックチェーン使う意味あるんですか?」
河西:「どこまで個人情報として記録していくか?というとこが、ポイントだと思っています。コミュニティーの中で行った能動的な行動というのは、蓄積されたらポートフォリオにもできるじゃないかな?って考えています。」
キヨスイ:「行動をブロックチェーンに記録していくということですよね?」
河西:「はい。なぜコミュニティーが重要視されるかと言うと、何かの組織(学校、会社など)に属していないコミュニティーを作ることが個人の学習機会を広げて成長させると言われています。
この活動ってなかなか会社に評価されにくかったり、シェアできなかったりしますよね。こういった活動をスコアリングすることで社外で行った学習的な成長を評価してもらえる可能性があるんじゃないか?というところです。」
キヨスイ:「なるほど、そこがブロックチェーンに記録していく意味があるんですね。」
河西:「はい。評価基準的にブロックチェーンを使っていく意味はあるんじゃないかと考えています。まだまだ見えないところもありますが、試してみても面白いんじゃないかな?と。」
キヨスイ:「発展していったら、履歴書にも使えそうなイメージが持てますね。」
河西:「そうですね。採用やキャリアアップなどにまで使えるようになると面白くなりそうです。」
実際のイベントで使ってどうだった?
河西:「Hi-ConとCryptoBowlというイベントで、今まで使っています。」
キヨスイ:「実際にどんな形で使ってみたんですか?」
河西:「イベントのパネルディスカッションの際にQuestを起動して使ってもらいました。」
キヨスイ:「具体的に使ってみて、イベントにどのような変化がありましたか?」
河西:「今までより、コミュニティーに対する学習意欲が変わった、というコメントが多い状態になりました。」
キヨスイ:「ということは、賑やかしが減りイベントの活性化に活きる発言が増えたってことですか?」
河西:「そうですね。」
キヨスイ:「賑やかしのコメントも必要な場面はあったりしませんか?」
河西:「その通りです。議論の質を上げるってなんだろうな?って考えた時に。
もともと経験のある方や知名度のある方だけではなく、新規の方やオーディエンスの『いいね』とか場を盛り上げるための発言も賞賛されても良いと思ってます。
なので、今後は投稿に対していくつかの種類のエモーションを試験的に付けていって、質問に対するゲストの反応や影響を観察したいと思っています。」
キヨスイ:「今って賑やかしのコメントとかほぼない状態になっているというのは狙い通りですか?」
河西:「ファーストステップとしては狙い通りですが、今後もうちょっとバランスを取って行けるように開発していきたいですね。」
キヨスイ:「この前(2019年1月)のCryptoBowlは見事に偏りましたもんね(笑)」
河西:「そうですね(笑)」
後編に続く
僕、いつも通り根掘り葉掘りしつこく聞かせて頂いたので、1記事で収まりきりませんでした(笑)
というわけで、前編はここまで!Questに関するインタビューは後編に続きます。
気になる後編の内容は...
- ここまでの苦労話
- 今後の課題って見えてます?
- 具体的なロードマップはどうなる?
この辺りのことを聞かせて頂きました!
関連記事:【DMM.comブロックチェーン研究室】河西さんにdApps「Quest」を聞いてきた!後編
それでは、また。